先ほど、中学受験生の保護者と交友を深めることをお勧めしました。たしかに中学受験をする保護者同士でお付き合いをするケースは少なくないようですが、その大半は同じ塾の生徒同士が仲良くなり、それがきっかけで親同士も交流を図るようになることが多いようです。それはそれで良いのですが、できれば他塾生の保護者と交流を持つとまた効果的です。

中学受験をしようと特定の塾に所属すると、どうしてもその塾のことだけしか見えなくなります。塾は生徒保護者を他塾に目を向けてもらいたくないですから、「自分の塾で好成績をとっていれば、どこでも受かる」などと言って、生徒の囲い込みをします。確かにその塾の中で好成績を取るというのは、大事なことなのですが、目的は志望校に受かることです。

どこかの塾で出した情報が実際に出題されれば、それだけで数点差がついてしまいます。

困るのは、中学受験塾業界は、実質数企業による寡占状態ですから、このとき1人2人だけが有利になるのではなく、その塾生全員が有利になってしまうことです。また、教科・分野によっては、他塾の教材の方が向いている場合もあります。

他塾の友人がいれば、他塾の情報が手に入ります。教材やテスト問題の交換もよいでしょう。

敵に塩を与えると考えず、共に合格するという気持ちになることが大切です。